自分のレベルよりずっと高いレベルの日本語授業を受講したいと言い、短期間で上達できる方法を求めている学習者がいる。理由を聞いたら、高いレベルを挑戦することで速く上達できると強く信じているようだ。
アドバイザーとしては、より自分のレベルにあうような授業を履修するほうが学習効果が確実である、と考えている。このように、双方のビリーフに齟齬が生じた場合、アドバイザーのビリーフを一方的に押し付けるのではなく、本人のビリーフを尊重しながらアドバイスできないのか、と考える必要がある。
この学習者の場合、今までの外国語学習経験の中でよく使う方法について聞いた。そしてそれを日本語学習の中で応用できるかと考え、関連のリソースを調べた。
なお、対応の最後に、より自分のレベルにあうような授業の履修も考えてみると学習者が言った。このように学習者のビリーフを尊重しながら双方のビリーフをじっくりすり合わせることは、学習者が自分の学習姿勢や考え方を見つめなおすことにつながる可能性がある。